Tuesday, October 5, 2010

Letter to TUAD

>>若者の都会志向に関して、

先ず、これを田舎の若者に伝えてください。
「あなたは気付いていないかもしれませんが、
あなたは】非常に優れていた環境に囲まれています」
「羨ましいかぎりです!、クリエイターを育つのには向いている環境です」
 
これはある先生が仰ったことです、
「幼い頃、私は山と森を眺めて、向こうに何があるのかを想像し、夢を見まました」
「しかし、都会は全てが人により作られているので、
眺めても想像ができず、夢を見られなくなりました」

私が東北芸大へ行った時、空の広さに驚きました。
見ているだけで頭が【?目が?】回り、
視野が広がっていました【空を見ようとして、思わず360度見渡してしまいました。?】

/////頭が自動的に働き、色々なことを想像してしまうと言いたかったです。
「空なんてどこでもあるじゃない」と言う人がいるかもしれませんが、それは違います。
都会で空を仰げば、天はビルに挟まれ、視野もそれなりに狭くなりました。
写真を見ても、空の広さを体験することができず、視野も写真のサイズに狭くなりました。 

古代賢者は星空を見るだけで、神話から世界の真理まで、あらゆることを想像できました。
しかし、都会の星空は電灯により消され、それに伴い、夢も消えてしまいました

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私の感想では、都会の人がよく地方の人を見下す割に、
想像力と順応能力は地方の人に比べて貧しいです。 

実験をして見ましょう、
質問:あなたの前に広い川があります。
川端に、船があります。船を解体すれば、橋を造れます。
あなたがどうやって川の向こう岸に渡りますか?
A:船に乗る
B:船を解体して橋を造る

ここはポイントです、殆どの人がAかBと答えるでしょう。
じゃ、どうしてCかDかEか.......Zを答えないでしょう?
質問の中にそれ以外の方法がないとは言っていません。
泳ぐ、飛行機に乗る、グライダーを使う、地下道路を掘る、
考えてみれば方法ぐらいはいくらでもあります。
これは、都会の人の環境状態と心理です。

これは私が実際に見た例です。
とあるファミレスのドリンクコーナーに、グラスの種類が二つありました。
とある御客さんが水を入れようとしましたが、
どちらのグラスを使って正しいのかを迷って、店員に聞きました。
...考えてみたらどちらも、あるいはカップを使っても問題がない筈です。

都会では、決まりが多すぎます。
選択肢がすでに提供されたせいで、人々は枠の外を考える習慣が身につかず、
正しい答えとやり方が一つしかない社会を生んでしまいました。

田舎の環境を見ましょう。
例えば、あなたが花を作ります。
1.なんの花? - 種類が多く、自分の好みと状況で選べます。
2.どう育つ? - 水をどれぐらいやるか、何の肥料を使うか、実験する余地があります。
3.いつ咲く? - 保証がありません、1日か、1週間か、咲かないかもしれません。
4.どんな形? - 状況により様々な変化をします。
簡単な例かもしれませんが、田舎ならこういうことをする機会がたくさんです。
 
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講義の時に伝えたように、作品というもの自体は、
作成者の経験と知識によって作られたものです。
 
この映像をご覧ください
http://en.wikipedia.org/wiki/Yam_Yasothon
http://www.youtube.com/watch?v=w5KKh1Ajmlw
http://www.youtube.com/watch?v=OieSGxixUOM
これは2005年の大ヒット映画で、売上は3億円でした。

 
この映画の監督は正真正銘の田舎者【田舎者→地方出身者?】です。
///地方出身者は田舎の人だと限りませんが、
///この監督は性格的に田舎者まるだしで、ご本人もそれを誇っています。

どうしてヒットになったかと聞かれたら、田舎者としての視点とその文化が面白いからです。
言葉もタイの東北方言を使い、中央語【→標準語?】の字幕を入れます。
///タイでは具体的に中央地方の言葉と言います。
これは、都会者が真似しようとしても、決して真似することができない、
地方出身者ならではの武器です。

よく考えてみたら、都会の人口は多くても総合人口の数割ぐらいです。
地方向けコンテンツを作ったほうが、対象消費者が多いです。

私から見れば、世界中の人々が同じく都会者になったら、世の中がつまらなくなります。

尚、都会の人なんて2年間ぐらいがあればなれます。
しかし、都会の人は地方の人になれようとしても、そう簡単にはなれません。

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>>海外マーケットに関して、

先ず、タイの歴史を少し話をしましょう。
第二次大戦前には、政府の経営方針により、
国民には国の近代化と西洋化に貢献することが義務付けられていました。
伝統文化が禁忌、西洋文化が教養のあるもの、という考えが教えられた時代でした。 
タイ人が誇る国技であるムエタイでさえ、野蛮で、汚職というイメージがありました。

しかし、後にタイ国民はようやく気付きました。
欧米のものにいくら憧れたとしても、どんなに真似したとしても、
自分の文化ではない以上、欧米ものと勝負になりません。


そのため、伝統文化復活活動が始まって、
タイ人としての誇りとアイデンティティを取り戻せました。

メディア業界では、
国際的にヒットし、有名になった作品は、タイ人でなければ作れないものが多いです。
http://www.youtube.com/watch?v=ZUKLYYERL1w
http://www.youtube.com/watch?v=ZxnhlTxRdJU
逆に、他国のものを真似しようとしたら、海外どころが、国内でさえ悪く批判されます。

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日本のゲーム業界について、話しをしましょう。

///現在は日本が負けていると、いつも聞かれますが。
///私から見れば、それは単なる売上だけの話です。
///欧米
と日本人の人口を考えてみれば、数が違い過ぎて、
///国内だけのゲームが売上的に負けても可笑しくありません。
///【「いや、かつては、人口が少なくても、世界マーケットを独占していたのだから、
///それと比べると、地位=シェアの凋落(ちょうらく)であるのは、事実だ。
///というのが日本の認識です。」】 

考え方を直しました。売上ではなく、対象者のことにします。
最近、日本のゲームが”Lack of Innovation”問題がある。
即ち、革新/斬新的なものが不足していると、いつも欧米から聞かれます。
しかし、欧米のゲームを見てみたら、さほど革新しているわけではありません。
MMOの遊び方はさほど変わらない。
FPSは単に以前あったものをよく改造しました。
しかし、欧米会社が作ったゲームは自然的に、日本のゲームより海外に向いています。

なぜならば、対象者と制作者は同じく欧米人だからです。

欧米人の趣味や考え方に馴染まなければ、
日本のゲーム会社が欧米ゲームより海外に向いているゲーム
を制作するのには難しいですが。
逆に言うと、欧米人が日本向けのゲームを作ろうとしたら、同じく困難に
遭うでしょう 

Innovationに戻り、革新的なゲームの不足せいで、欧米のゲーム業界は一度崩壊しました。
その時、日本のゲームは欧米にとって革新的だったから、
人気になると独占できる原因になると考えられます。
即ち、具体的には「海外向け」ではなく、「革新的」なコンテンツが必要であると思います。

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それ以外になると、
勝っているかと聞かれれば、勝ってはいないですが、
負けているかと聞かれれば、負けてもいません。 

どうして負けていないか?
それは国内だけにも限らず、日本のメディアコンテンツを愛している方々が未だにいるからです。

孫子はこう言いました「敵に勝てなくても、負けるとは限らない」
これは「やり続ける限り、まだ負けていない」という意味です。
さらに、こう言いました、「勝利は敵次第、敗北は自分自身次第である」
これは「敗北の原因は自分の失敗によるもの」だという意味です。
【「?孫子はタイの学校教育で学んだのですか?それとも独学で学んだのですか?」】
///孫子以外、歴史と道教と儒教も
独学で学びました。

「海外向け」を意識し過ぎて、失敗した例もたくさんあります。
「海外の人がマッチョな主人公が好きだ」、
というような、海外の人を一般化し過ぎた考えが、失敗の原因の一つになります。
日本企業にとって海外向けだけのゲームを武器にするのには難しいです。

更に、日本のゲーム会社が全員、海外向けだけのコンテンツを作って、
日本ならではのコンテンツが市場から消えてしまったら、
その時こそ本当に負けたと言えるでしょう。

逆に欧米ゲームはどうなったかと聞かれたら、
最近はシューティングゲームが多過ぎて、このままならば、
そう長くは持たないだろうと思っています。
個人的にやりたいゲームがあれば買いますが、
殆ど
は、私がターゲットの対象外です。
好きでもない、買いたくもない、日本国内での売上もさほどでもありません。

「バイオハザード」、「デビル・メイ・クライ」のような国内でも海外でも人気があるものは、
海外向けというより、海外にも向いていると言えるでしょう。
内容的にはたしかに、日本のようなものじゃないですが、日本らしいというところがあります。

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逆にですね、欧米人が日本文化に憧れ、真似をした時代もありました。
http://www.youtube.com/watch?v=b8Ey_92rNOg
しかし、同じくアジア人である私から見たら、
「日本らしいところが感じられない」と思ってしまいました。

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しかし、ビジネスの場面から考えたら、売上を重視するのは当たり前なんですけれど。

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